リノベーション詳細
- エリア
- 東京都
- タイプ
- マンションリノベーション
- 延床面積
- 45.00m²(施工面積:45.00m²)
- リノベ費用
- 1250万円
- 間取り
- 施工前:2DK → リノベ後:1LDK+W
- 築年数
- 8年
- 改修範囲
- フルリノベーション
- 完工日
- 2021年7月
間取り図ビフォーアフター
BEFOREリノベーション前
AFTERリノベーション後
立体で間取りを創る
2DKからスタジオタイプへ大胆リノベーション。立体的に捉えた間取りと、細部まで統一されたデザインにより、他に類を見ないお部屋が完成しました。数々のこだわりをご紹介いたします。
玄関はシンプルに構成されています。エントランスフロアはコンクリート調のタイルを使用しました。凹凸が少ない滑らかな表面が出るタイプで、目地がなく、フロアが一体化して広がりがあります。
玄関に隣接して大きなクローゼットルームがあります。エントランス横はシューズクローゼット、廊下側はウォークインクローゼットとなる仕様で、それぞれに開口部があります。どちらも扉を設けずアーチ型開口としました。扉を設けないことにより視覚的にも空間に広がりが生まれます。アーチ型開口部から見えるクローゼットは、セレクトショップ路面店の様にインテリアに彩を与えます。大型収納があるのでエントランス部分が乱雑になることもありません。
エントランスから廊下を抜けると洗面スペースがあります。造作で作った洗面は無駄なものを省き、シンプルで洗練された印象です。
白の丸い置き型洗面ボウルにゴールドのアーチ水栓が都会的な大人の印象です。カウンターの落ち着いた色とも相まってヨーロッパのブティックホテルのように、かわいらしくもスタイリッシュな洗面台となっています。
照明スイッチもゴールドの丸いスイッチプレートにトグルスイッチを採用しました。小さいアイテムながらに存在感があり、雰囲気造りに一役買っています。トグルスイッチのカチカチという音と感触もレトロで楽しいスイッチです。
洗面スペースには天井に室内干し用のバーを2本設置しました。こちらもゴールドで統一しています。そして中心にはシーリングファンを装備しました。空気を循環させ、エアコン電気代の節約にもなるアイテムです。
洗面台の奥に広がる空間がLDKです。キッチンはⅡ型を採用し、シンク台が部屋の中央に配置されています。フロアには玄関と同じスムースなコンクリート調のタイルを敷き、汚れも落としやすくスッキリと清潔感のあるカフェの様なキッチンです。
キッチン台と反対側は階段を3段上がった小上がりとなっています。小上がり部分はフローリングを敷き、メインの居住スペースです。その高さは床から60センチ。階段の2段目はシンク台手前までの長さで設定されていて、1段目は最上段と同じキッチンエンドまで続いています。
この1段目と最上段の段差を利用して、小上がりが座面としてちょうど良い高さに設定されています。キッチンは下部を白で全て統一し、天板は大理石調のグレーをセレクトしているので、テーブルとしても全く違和感がありません。中央に配置されたシンク台がカウンターテーブルとなり、小上がりがダイニングチェアの機能を兼ねる。限られた居住スペースの中で伸び伸びと生活する工夫がされています。
カウンターテーブルとなる部分の上部には天井からペンダントライトを3つ設置しています。ミントグリーンとチャコールグレーを交互に配置したペンダントライトが、部屋の中央で爽やかな彩を加えます。キッチン天板、キッチンパネルのグレーとも相性良く、淡い色が優しい空間を作り出しています。
小上がりから更に4段上がったところに、寝室となるロフトがあります。こちらも扉を設けずアーチ開口で可愛らしい入口です。ロフト内部にあるライトの明かりが開口部から覗いています。
寝るには充分の広さのあるロフト部分です。ブラケットライトの間接照明が心安らぐ室内を演出します。室内窓を設け、空気や湿気が籠らない工夫もされています。室内窓の外側はシーリングファン設置箇所になっているため爽やかな風を取り入れることができます。
ロフト下部に当たる部分は大容量の収納スペースを造作しました。ゴールドの取手で統一した3つの引き出しを設置しています。
3つの内2つは上部にハンガーパイプを取り付けた大きな収納庫、1つは細かく棚分けした収納庫です。生活感の出てしまうものはこちらで隠して収納することができるため、快適な住空間を保つことができます。
庭側サッシにはカーテンレールを設けず、内側に可動ルーバーを設置しました。ルーバーの外側はインナーバルコニーとなり、植物を置いたり、雨の日の室内干しスペースとしても活躍する場所です。
ルーバーは全て閉めれば光を遮り、開ければ光と風を通します。角度によって、外からの視線を遮りながら光と風を通すことができ、カーテンよりも使い勝手が良い面を持っています。大きな面に敷かれた木目のルーバーは、インテリアとしても自然の癒し空間を演出します。
寝室をロフトにして下部に収納を作り、リビングを小上がりにしてダイニングチェアとする。立体的にゾーニングすることで生活を豊かにする設計です。よく目にする間取り図は平面図なのでなかなか思いつかないアイディアかもしれません。ですが本来、空間とは立体です。限られたスペースの中で悠々と快適に暮らすことのできる一つの策として、非常に有効なリノベーション設計でした。